人間の究極の目的は健康で長寿を全うすることであろう。この点からみると日本人の平均寿命は男79.29歳、女86.05歳(平成20年)で、その水準は世界のトップグループにあるし、WHOが2004年に発表した健康寿命はそれぞれ、72.3歳、77.7歳で世界第一位であることから、その目的は達成しつつある。
また、「健康日本21」では健康寿命を延ばし、平均寿命との差を縮めることを目標としている。平均寿命の著しい延長要因のひとつとして食生活の改善がある。しかし、高齢社会の到来は認知症、高齢者の一人暮らし、医療費高騰などのさまざまな社会問題を引き起こした。一方において、合計特殊出生率などの再生産率の低下は年少人口の減少を招いた。このような環境で、食生活の重要性がより認識されるようになり、平成13年4月には「食品リサイクル法」、同17年6月には「食育基本法」が制定された。
さらに、地球規模の環境問題が進行し、なかでも地球温暖化は海水面の上昇・感染症の増加・砂漠化・熱帯林の減少・食料不足等を引き起こし、わが国では、食料自給率の向上が叫ばれるようになった。
このような変容著しい社会環境のなか、平成2年に「食生活総合研究会」が創立され、同6年にはこれを「日本食生活学会」と改組し現在に至っている。現在、菅原龍幸会長、林淳三顧問などのもと会員数は780名を超えている。
本学会は、大会毎に主題を決めており、それを受けた研究集会も開催している。最近では、平成20年11月に椙山女学園大学で、主題「高齢社会を支える食と疾病予防」として第37回大会を、同研究集会を今年2月に日本女子大学で開催した。また、5月には郡山女子大学で第38回大会を、主題「安全・安心・健康な食生活の構築」として開催した。そして、9月5日には東京聖栄大学で研究集会を予定している。なお、年二回の大会時には会員の研究発表会を行っており、毎回三十題近くの研究発表がなされ、熱心な討議が行われている。さらに、日本食生活学会誌を年四回発行し、総説・論文・研究ノート・資料などを掲載している。最新号(第19巻第4号)ではそれぞれ、三報・二報・二報・二報の計九報が掲載されている。
このような学会の運営方針は学会創立当時からであり、他の関連学会にはみられない本学会独特のものと考えている。なお、これらの計画を具現化するために月に一度のペースで企画・編集会議を開催している。最近は、大会開催が東京以外の地域で行われることも多くなり、開催の中心となられる会員の皆様には準備と運営に大変なご協力を頂いている。これらの大会と研究集会に、毎回、多くの参加者がおられることは本学会が支持・理解されていることの左証と考えている。
なお、平成21年度は、11月20日(金)、21日(土)に第39回大会と創立二十周年記念大会を日本教育会館で開催する。記念行事として、特別講演・シンポジウム・学会賞講演・表彰・一般講演などを計画している。まもなく詳細が決定するので、多くの会員の皆様のご出席をお待ちしている。また、同時に本学会に賛同される新規入会者をお待ちしている。
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