PDCAサイクルに沿って内容構成し,フローチャートで手順を示した実習書。
2019年の管理栄養士国家試験ガイドライン改定に伴う改訂版。
*当ページ「関連資料」より別冊実習ノートの記録用紙をダウンロードいただけます。
PDCAサイクルに沿って内容構成し,フローチャートで手順を示した実習書。
2019年の管理栄養士国家試験ガイドライン改定に伴う改訂版。
*当ページ「関連資料」より別冊実習ノートの記録用紙をダウンロードいただけます。
毎年,管理栄養士・栄養士養成校に入学する学生の皆さんに,管理栄養士・栄養士の職務は,「人々の健康増進や疾病の予防・治療のために,食を通じて人々にとって望ましい食行動への変容に導くこと」と伝えている。
超高齢社会である日本において,生活習慣病の増加は,QOLの低下や医療費の増大の面からも深刻な問題である。日本は医療先進国であり,世界でも飛び抜けて健康教育が浸透した国である。しかし,それでは,なぜ生活習慣病は減らないのであろうか。
日本の管理栄養士・栄養士の免許保持者は,100万人以上である。そして,毎年,約2万人の管理栄養士・栄養士が誕生する。しかし,食生活が大きなリスクである生活習慣病の患者数は増加する一方である。この現状では,管理栄養士・栄養士が人々の健康づくりを支援するという社会的責務を十分に果たしていないことになる。栄養士法第1条に「栄養士とは,(中略)栄養の指導に従事することを業とする者をいう」とあるが,栄養士が受けた専門教育の知識や技術は,人々に伝えるだけで終わるのではなく,人々のQOLの向上のための行動変容まで導いてこそ,栄養指導は成功したといえる。家庭で,地域で,職場で,病院で,施設で,管理栄養士・栄養士がその専門性を生かし,人々の健康を守るためにいくら手段を尽くして栄養指導をし,人々が自らの健康を守るための知識量が増えても,個々人が望ましい食行動の変容に結びつかなければ,生活習慣病は減少しない。栄養教育は,QOLの向上のために,自らが問題点を把握し,日々の生活の中で実践する方法を身につけていただくための支援なのである。
本書では,他の関連科目で習得した専門知識や技術を駆使して,人々のQOLの向上のための行動変容に導く観点から,フローチャート形式で,順を追って栄養指導・教育の実践力が身につくように編集した。また,章ごとに独立した内容を説明し,さらに異なる章の実習内容を参考にしながら,本書1冊を通してPDCAサイクルに基づいた栄養教育の学習ができるように配慮している。
本書の初版は,2014(平成26)年に刊行された。今般,2019(平成31)年3月の管理栄養士国家試験ガイドライン改定を受け,必要な内容を網羅し直すため,改訂版を刊行した。その際,各章の内容や学習の流れを見直すほか,人に寄り添って行動変容に導いていく栄養教育の重点項目として,栄養カウンセリングの内容を大きく加筆,整理した。
世界で最も高齢化が進行している日本において,管理栄養士・栄養士が食を通じた健康教育の担い手として活躍していくために,本書がその一助となれば幸甚である。
2020年4月
編者 橘 ゆかり
森 美奈子
実習1 栄養教育アセスメント
実習2 情報の収集
実習3 栄養カウンセリング
実習4 行動変容技法
実習5 個人要因・環境要因のアセスメント
実習6 優先課題の特定と目標設定
実習7 栄養教育計画の立案
実習8 栄養教育教材の選択と作成
実習9 実施に向けてのトレーニング
実習10 栄養教育プログラムの実施
実習11 栄養教育の評価
実習12 ライフステージ別栄養教育の展開
PDCAサイクルに基づく栄養教育・指導の流れに豊富な事例を盛り込んだ解りやすい内容。日本人の食事摂取基準(2020年版)対応。
栄養士課程「栄養指導論」の教科書。現状の栄養士教育に即した内容にまとめる。栄養士実力認定試験の新出題基準,日本人の食事摂取基準2020年版,授乳・離乳の支援ガイド等最新の動向に対応。
管理栄養士国家試験ガイドライン,日本人の食事摂取基準(2020年版)など変遷を汲む三訂版。カウンセリング技法,行動科学理論など栄養教育の最前線動向を網羅。
栄養教育の理論とモデルを概観し,事例編により栄養教育の実践を深く理解できるように編集。ガイドライン改定に対応のほか,退院がん患者への栄養指導と市役所による食環境整備の事例を追加した第2版。
新たに「動機づけ面接を援用した栄養教育」を章立てする。最新の行動科学理論・モデル,行動技法を取り入れた実践につながる内容に刷新。
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