栄養士・管理栄養士養成課程教科書。 管理栄養士に求められる食品衛生の知識を記述。 電子顕微鏡写真や図版を交え,わかりやすく解説。 2018年6月公布の食品衛生法の大幅改正に対応のほか,薬剤耐性問題にも新たな項を設けた。
最新の管理栄養士国家試験ガイドラインに対応。
栄養士・管理栄養士養成課程教科書。 管理栄養士に求められる食品衛生の知識を記述。 電子顕微鏡写真や図版を交え,わかりやすく解説。 2018年6月公布の食品衛生法の大幅改正に対応のほか,薬剤耐性問題にも新たな項を設けた。
最新の管理栄養士国家試験ガイドラインに対応。
食品衛生はかつて食物衛生ともいわれ,個人衛生的な性格が強かったが,今日では食生活そのものが,非常に複雑な社会構造のもとに成り立っており,食の内容が見えにくくなっている。一般に仕事の分業化が進むと,誰もが守るべき約束,すなわち法律によって処理される。法の施行にあたっては細かい規則,すなわち食品においてはそれぞれの規格・基準を定め,行政と深い関わりを持つようになる。食品衛生上の規格基準設定の本来の目的は,食品による危害防止にあるが,同時に食品産業の健全な発達と,一日も欠かすことのできない食料の安定供給にある。
一方,食料の生産,流通,消費のすべての過程において,安全性,健全性,完全性が今日ほど強く求められた時代はない。その背景には,日本の少子・高齢化とともに,国際化がある。今や,わが国の食料自給率は約40%と,食料の大半を外国に依存しているが,このことは諸外国の抱える衛生上の諸問題が食料とともに直接日本に侵入し,大きな社会上の問題となることを忘れてはならない。
栄養士,管理栄養士の活躍の場は,病院における食品・栄養についての患者との対応,学校・事業場等の給食活動,各種の食品企業における商品開発と管理,公的機関における食品衛生監視員としての活躍等,それこそ生産から消費に至るすべての領域にわたっており,その中で求められる役割は非常に強くなっている。こうした難しい時代,複雑な食環境の中で,栄養学および食品衛生学を車の両輪として捉えた栄養士,管理栄養士が真の食の専門家として社会の要望に応えていくことを期待している。
2002年10月
宮沢 文雄
本書は多くの管理栄養士・栄養士養成施設で採用され,ご好評を得ておりますが,初版から9 年を経た2011年には,大幅改稿により新版に改めました。その新版からさらに9 年が経過し,その間には食品衛生法の改定,施行規則の改正などがあり,社会の要望にも大きな変革が認められてきました。また,管理栄養士国家試験ガイドラインの改定も行われ,管理栄養士・栄養士の社会的使命がよりいっそう高度に求められてきました。今回,これらの法令に沿って内容を見直すとともに最新の情報を盛り込み,新ガイドラインに準拠した新訂版といたしました。すなわち,食品の安全性ではHACCP の義務化,容器・包装のポジティブリスト制度についても触れ,また近年問題となっている薬剤耐性菌についても新たな項目を設けるなど,新たに注目される項目について追加いたしました。また,国際間の食品の流通が以前にも増して拡大してきていることを踏まえ,国際的機関の役割についても触れました。
食に関する専門家である栄養士・管理栄養士が社会で活躍するための基礎的な知識だけでなく,人の健康や命を大切にする大きな担い手となることも視野に入れ,記述に心がけました。
管理栄養士・栄養士の社会的使命を大切にした初版の精神を活かし,内容をより充実いたしましたので,これまでと同様に多くの学校で教科書として採用していただけるものと確信しております。
2020年5 月
伊藤 武
第1章 食品衛生学総論
1.食の安全対策と食品安全基本法
2.食品安全委員会とリスクアセンスメント
3.国内における食品衛生の組織と行政
4.消費者保護基本法と消費者庁
5.食品の安全性にかかわる主な国際機関
第2章 食品の変質と防止
1.微生物の分類と種類
2.細菌・ウイルスの増殖
3.食品の変質
4.食品の保存法
第3章 食中毒
1.食中毒の分類
2.食中毒発生状況
3.細菌性食中毒
4.ウイルス性食中毒
5.自然毒食中毒
6.化学性食中毒
第4章 経口感染症と寄生虫
1.感染症対策の歩みと感染症新法
2.3類感染症
3.ウイルス性経口感染症
4.人獣共通感染症(人畜共感染症)
5.感染症予防対策
6.食品を媒介とする主な寄生虫症
7.食品,飲料水と主な原虫病
第5章 有害物質による食品汚染
1.カビ毒(マイコトキシン)
2.化学物質
3.有害元素
4.食品成分の変化により生ずる有害物質
5.放射性物質にとる食品汚染
第6章 食品添加物
1.食品添加物の指定
2.食品添加物の安全性評価のあり方
3.主な食品添加物の有用性と安全性
第7章 残留農薬および動物用医薬品
1.残留基準の設定
2.農 薬
3.動物用医薬品および飼料添加物
第8章 作業従事者による食品衛生対策
1.HACCPシステムによる衛生管理
2.集団給食による大規模食中毒とHACCPに準拠した衛生管理
3.営業者による自主衛生管理と食品衛生管理者
4.家庭における食中毒防止対策
第9章 器具および容器・包装に関する衛生
1.材質の特性と衛生
2.容器入り食品
3.遺伝子組み換え食品および食物アレルギーの表示
付表:食品・食品添加物等規格基準(抄) 食品衛生法(抄)
各疾患の病態生理/栄養アセスメント・モニタリング/栄養基準/栄養食事指導等,栄養状態を評価し栄養ケア・マネジメントを実践するための知識を詳述。最新の診療・介護報酬や学びを支える巻末資料も充実。
栄養士・管理栄養士養成課程教科書。日本人の食事摂取基準(2025年版)に対応した六訂版。ライフステージごとの特性を踏まえた実践への展開を詳述する。令和5年国民健康・栄養調査ほか最新のデータを示す。
管理栄養士養成課程教科書。実践の場で役立つ学びを重視し、管理栄養士が実際の現場で直面する「マネジメントの手法」をわかりやすく説く。大きく変化する給食を取り巻く環境について、最新の情報を提供。
管理栄養士・栄養士養成課程向け教科書。「社会・環境と健康」領域を十分にかつ簡潔に網羅した内容の書籍。公衆衛生上の新たな動向に即応し,食事摂取基準2025年版に対応した六訂第2版。
2024年公表の栄養士実力認定試験出題基準(ガイドライン),および日本人の食事摂取基準2025年版に準拠した給食管理の教科書。食物アレルギーについても記載する。
下記フォームに必要事項をご入力いただき、一旦ご確認された上で送信ボタンをクリックしてください。
なお、ご返信さしあげるまでに数日を要する場合がございます。