基礎的な生化学の教科書。
基礎科目の中でも苦手とする学生が多い生化学を,各章の冒頭に章の全体像をインデックス“本章で学ぶこと”と概略図“ふんわり理解!”で示して概要のイメージをつかみ,徐々に詳細を解説することで理解を促し,章末の演習問題で到達度を確認。
見返しにわかりやすい代謝マップ,肝臓での代謝の食後と空腹時の比較図,アミノ酸一覧を収載。
基礎的な生化学の教科書。
基礎科目の中でも苦手とする学生が多い生化学を,各章の冒頭に章の全体像をインデックス“本章で学ぶこと”と概略図“ふんわり理解!”で示して概要のイメージをつかみ,徐々に詳細を解説することで理解を促し,章末の演習問題で到達度を確認。
見返しにわかりやすい代謝マップ,肝臓での代謝の食後と空腹時の比較図,アミノ酸一覧を収載。
はしがき
生化学は,栄養士・管理栄養士養成課程の専門科目を学ぶ上で基礎となる科目の1つであるにもかかわらず,高校で生物・化学を履修していないなど多くの学生が生化学を苦手としており,例えば栄養士養成課程において学習到達度を計る指標ともなる栄養士実力認定試験においても,正答率が低いという状況にある。
そのような状況下で,各大学・短期大学・専門学校などの先生方からは,コンパクトで理解しやすく,学生が意欲をもって学習できる教科書を求める声が,近年多くあがっている。
そこで,現状に即し,正確で必要な内容を,平易かつコンパク卜にまとめた生化学の教科書が必要であると考え,本企画を立ち上げ,建帛社の編集者と3名の編者が集まり編集会議を開催し,①正確な記述,②平易な記述,③コンパクトな書籍という3点の基本コンセプトとそれを具現化するための方策,および項目案の策定などを行った。
①に関しては,教科書としては当然のことではあるが,編者,著者による念入りな校正により間違いのない記述を追求した。
②であるが,まとまった文章を理解することが困難な学生が多い傾向があるため,図表を多数掲載し,それを中心に据えて学生の視点に立ったわかりやすい記述にすることにより,生化学についての正確な理解が得られることを目指した。
章立て項目は,前出の栄養士実力認定試験の出題ガイドラインをベースとして,管理栄養士養成も含め大学,短大,専門学校での生化学の講義の実情を鑑みて考案した。
各章の基本構成は,冒頭にその章で学ぶことの全体像をインデックス的に示した“本章で学ぶこと”と,章の重要事項を概念的に示した図“ふんわり理解!”を掲載して学習内容の全体的イメージを提示し,各項目においては基礎的内容を最初に図とともに簡潔に記述して,応用・発展的な内容は後半に補足的に記述する形をとった。各章末には学習内容の理解を確認する演習問題を配した。
また,表紙の裏側の見返しに,代謝の全体像と経路が分かる代謝マップ,アミノ酸の一覧,肝臓での代謝の空腹時と摂食後の比較の図を掲載した。
その他,重要語句,難解な用語などは巻末に用語集としてまとめて掲載・解説し,全章に渡って横断的に使用できるよう工夫をした。
③については,しっかりとした内容が担保される前提で,昨今の経済的な状況から可能な限り価格を抑えた教科書を求める声が多いため,その需要に応えるべく内容を精査し,ボリューム,および価格を抑えることに留意した。
今回,「Nブックス 生化学の基礎」を刊行するにあたり,全国の栄養士・管理栄養士養成課程で実際に生化学を講義されている若手,中堅,ベテランの先生方に執筆をお願いした。日頃の学生の疑問や勉学の上でのつまずきをよくご承知の先生方には,分かり易く,そして興味がもてるように執筆していただき,厚くお礼申し上げる。
学生の皆さんは,生化学の栄養学における位置づけを考えながら「Nブックス 生化学の基礎」を使い,楽しんで勉強してくださることを,編者一同,願っている。
2020年2月
編者一同
序章 生化学を学ぶにあたり
1.なぜ,生化学を?
2.食べること
3.生化学の歴史
4.「生命科学」につなげる
第1章 人体の構造と機能
1.人体の構成:器官,組織
2.人体の構成:細胞(細胞内小器官と生体膜)
3.生体成分の概要
第2章 糖質の構造と機能
1.糖質とは
2.糖質の特徴
3.単糖類
4.二糖類
5.多糖類
6.その他の糖類,複合糖質
第3章 脂質の構造と機能
1.脂質の分類
第4章 たんぱく質の構造と機能
1.アミノ酸の種類,構造と性質
2.ペプチド
3.たんぱく質の構造と機能
第5章 酵素の機能
1.酵素の反応と性質
2.酵素の活性の調整
3.酵素の分類
第6章 糖質の代謝
1.糖質の代謝の概要
2.ATPの役割
3.解糖系
4.クエン酸回路(TCAサイクル)
5.電子伝達系 酸化的リン酸化
6.糖新生と糖質の合成
第7章 脂質の代謝
1.脂質代謝の概要
2.脂肪酸の生合成
3.脂肪酸の酸化
4.不飽和脂肪酸の代謝
5.エイコサノイド(イコサノイド)の代謝
6.トリアシルグリセロール・リン脂質・糖脂質の代謝
7.コレステロールと胆汁酸の合成
8.脂質の輸送と蓄積
STEP UP
第8章 たんぱく質・アミノ酸の代謝
1.ヌクレオチドと核酸(DNA,RNA)
2.DNAの塩基対:二重らせん構造と相補性
3.遺伝子DNAとゲノムDNA
4.クロマチンと染色体
5.DNAの複製・修復
6.遺伝子発現,たんぱく質合成:転写と遺伝暗号と翻訳
第10章 免疫と生体防御
1.免疫系による生体防御機構
2.アレルギー
3.自己免疫疾患
4.免疫不全
第11章 発展的学習1 ビタミンの栄養
1.脂溶性ビタミン
2.水溶性ビタミン
第12章 発展的学習2 内分泌系
1.ホルモンの作用機序
2.ホルモン分泌の調整機構
3.各種ホルモン
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管理栄養士・栄養士養成課程の教科書。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」に準拠し最新の知見を反映,わかりやすくまとめた改訂版。
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