健やかな育ちを支える 乳児保育Ⅰ・Ⅱ

著 者
発行年月日
2019年4月15日
ISBN
978-4-7679-5112-6
Cコード
C3037
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定価 2,640(本体価格:2,400円) 在庫あり

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内容紹介

わかりやすい「理論編」と実習等で活用できる「実践編」の二部構成で,新保育士養成課程の乳児保育Ⅰ・Ⅱに対応。イラスト・写真で明解

まえがき

はじめに

 わが国では,極めて深刻な少子化が叫ばれて久しい。国の政策として,乳幼児の医療費および保育所・幼稚園の無償化等,さまざまな施策を講じてはいるが,いまだ出生数は伸び悩んでいる。出生数は減少しているにもかかわらず,保育所では定員超過となり,いわゆる待機児童が,都会であるほど増加している現状がある。しかも,その多くは3 歳未満児であり,乳児保育を必要としている子どもたちなのである。

 本書は,これらの問題解決が急がれる乳児保育について,保育現場の実態を踏まえつつ,2017(平成29)年に告示された「保育所保育指針」,「幼保連携型認定こども園 教育・保育要領」に準拠した形で,乳児保育の専門家としての技量を発揮できるような保育者養成をめざしたテキストである。改正された保育士養成課程(2019 年度適用)の「乳児保育Ⅰ」と「乳児保育Ⅱ」の両科目に対応した内容を取り上げている。

 従来の施設保育士だけではなく,子育て支援センター等の地域子育て支援拠点,家庭的保育など広く乳児が育つ場で必要とされる知識と技術を身につけ,乳児との生活を創り上げ,子どもの最善の利益の視点から,乳幼児・保護者・地域社会に働きかけることのできる専門性をもった保育者をめざすうえで不可欠な知見や情報を可能な限り盛り込むように努めた。

 また,これまでの社会の変化の経緯を振り返ることのできる乳児保育の歴史の記述を充実させるとともに,乳児期の成長にもっとも影響を及ぼす保育者の心構え,今後の乳児保育の望ましいありようについての解説も織り込んでいる。

 テキストの活用方法として,第1 章から第9 章までが理論編(乳児保育Ⅰ)で,第10章から第17 章までが実践編(乳児保育Ⅱ)に相当する。各章の分量は均等ではないので,その内容によっては授業時間を1 コマでなく2 コマ割りあてるなど工夫して,学修を充実させていただきたい。また,実践編では学生が保育所実習等で実践できる内容を取り上げているので,これらをひとつの手がかりとして,さらに応用発展的に活用していただきたい。

 これからますます社会から期待される乳児保育に,学生だけでなく,既職の保育者の方々にも新たな学びの手がかりとして,本書が活用されることを期待したい。

 最後に,建帛社には編集作業にあたりご苦労をおかけしたことに感謝を申し上げる。

  2019 年3 月

編者一同

目 次

第Ⅰ部 理論編

第1章 社会における乳児保育―歴史的歩みとこれからの役割―


1.戦前までの乳児保育の歴史

2.戦後から今日までの歩み

3.乳児保育の現状とこれからの役割

第2章 乳児保育の意義―子どもにとっての乳児保育―

1.乳児保育の魅力


2.子どもの立場から「乳児保育」を考える―「子どもの最善の利益」という考えから―

3.乳児保育は「養護と教育」―「養護」面の強調―

4.3つの資質・能力と乳児期の保育内容

 第3章 乳児保育が行われる場―さまざまな施設や事業―

1.子ども・子育て支援新制度乳児保育

2.新制度による保育施設

3.地域型保育事業

4.乳児院

5.企業主導型保育事業

6.地域子育て支援事業

 第4章 0歳児の発達と保育

1.0歳児の保育のポイント

2.発育・発達の特徴と保育内容・方法

3.生活と環境,保育者の援助

4.遊びと環境,保育者の援助

第5章 1歳児の発達と保育

1.1歳児の保育のポイント

2.発達の特徴と保育内容・方法

3.生活と環境,保育者の援助

4.遊びと環境,保育者の援助

第6章 2歳児の発達と保育

1.2歳児の保育のポイント

2.発達の特徴と保育内容・方法

3.生活と環境,保育者の援助

4.遊びと環境,保育者の援助

5.3歳児保育への連携・接続

第7章 健康・安全管理―子どもの生命を守り健康を育む―

1.健康面への配慮

2.安全面の配慮

3.配慮を必要とする子どもへの対応

第8章 乳児保育に求められる連携・協力―多面的な協力・連携―

1.職員間のチームワーク

2.保護者との連携

3.地域の諸機関との連携・協力

第9章 乳児保育の今後の課題 

1.待機児童の対策と乳児保育

2.乳児保育の質の向上

3.乳児保育の専門性

4.子どもの健康課題と保育

 第Ⅱ部 実践編 模擬授業・実習のヒント

第10章 乳児保育の一日

1.0歳児保育の一日

2.1歳児保育の一日

3.2歳児保育の一日 

第11章 生活と援助

1.乳児保育の生活援助

2.生活および養護技術の援助

3.乳児保育の環境

 第12章 事例から学ぶ保育者と子どもの関係―愛着,応答的,信頼関係―

1.愛着を育む関わり

2.保育者の受容的・応答的な関わり

3.信頼関係を築く

第13章 事例から学ぶ子どもの主体性の尊重と自己の育ち

1.自我の芽生え

2.遊びの楽しさ

3.学びの芽生え

第14章 遊びの指導・援助―乳児保育にふさわしい遊び―

1.遊びと発達の特徴

2.保育所保育指針

3.遊びの紹介

 第15章 乳児保育における言葉の指導・援助―言葉遊び・絵本・おはなし―

1.言葉の発達

2.絵本の紹介

3.言葉遊び

 第16章 指導計画を立ててみよう―実習・模擬授業に役立つ―

1.乳児保育における指導計画

2.長期と短期の事例

3.個別と集団の事例(月齢・年齢別)

4.記録と評価(ふりかえり)



第17章 保護者との連絡方法

1.クラスだより・連絡ノートの書き方

2.保護者との面談・相談などのポイント

3.地域・親への子育て支援

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書籍情報

シリーズ名・巻数
書籍名 乳児保育Ⅰ・Ⅱ
著 者
分 野
シリーズ
ISBN 978-4-7679-5112-6
Cコード C3037
定 価 2,640円 (本体価格:2,400円)
発行年月日 2019年4月15日
版型・装丁 B5 並製
ページ数 200ページ
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