内容紹介
まえがき
はじめに
本書は管理栄養士養成向け教科書「カレント」シリーズとして「食べ物と健康」の領域のうち,食品衛生,調理の分野を除いた内容を,本書『カレント 食べ物と健康2:食品の成分と加工』と姉妹書『同1:食品の化学と機能』の2冊で網羅的に解説したうちの1巻である。平成27年管理栄養士国家試験ガイドライン改定に完全準拠しており,さらに学習をしやすくするため,以下のような特徴をもたせている。
1. 各章のはじめに「学習のねらい」を挙げ,章ごとに何を学ぶかを明確にしている。
2. 本文の左右にスペースを空けて「側注欄」を設け,本文中の用語を理解しやすくしており,さらに関連内容の参照頁を記している。
3. 本文に関連した最新の研究動向やトピックス,身近に感じられる話題を「コラム」として適宜挿入し,学生の興味を引くようにしている。
4. 各章の最後に「演習課題」を設けており,これを活用して章のまとめと関連内容をさらに発展させることができる。
本書「食品の成分と加工」では,従来の食品学各論をベースにして,食品そのものが理解できるように,食品別に成分や加工について解説している。このポリシーを踏まえて本書の構成は,第1章 食品の生産と流通,第2章 食品の加工と成分変化,第3章 植物性食品の成分とその加工,第4章 動物性食品の成分とその加工,第5章 油脂,調味料,香辛料,し好飲料の成分とその加工,第6章 微生物利用食品の成分とその加工,とした。この構成により,食品の流通から加工の意義と方法などの基礎事項を理解した上で,食品そのものの理解を深めながら,各食品の特徴と成分を効率よく学ぶことができるようになっている。なお,姉妹書の第1巻では,機能別に食品成分の化学を解説している。
全般にわたり平易に解説することを心がけており,例えば,化学構造式の記載は必要最小限にとどめ,その分解説を充実させ理解を助けるよう工夫してある。
本書と第1巻がともに活用され,食品学分野の学習意欲と知識を高めていただければ幸いである。
最後に本書の執筆にあたり,常に学生の理解を念頭に置いて,編集上の多様なリクエストにも迅速に対応していただきました執筆者の皆様,ならびに本書の企画と出版に多大なご尽力を賜りました株式会社建帛社の皆様に深謝申し上げます。
2017年5月
編著者 青柳康夫
津田孝範
目 次
1.食料の生産
2.食品の流通と加工
第2章 食品の加工と成分変化
1.食品加工の意義・目的
2.食品加工の方法
3.食品加工にともなう食品・栄養成分の変化
4.食品成分間反応
第3章 植物性食品の成分とその加工
1.穀 類
2.いも類
3.豆 類
4.種実類
5.野菜類
6.果実類
7.きのこ類
8.藻 類
第4章 動物性食品の成分とその加工
1.肉 類
2.魚介類
3.乳 類
4.卵 類
第5章 油脂,調味料,香辛料,し好飲料の成分とその加工
1.食用油脂
2.甘味料
3.調味料
4.香辛料
5.し好飲料
第6章 微生物利用食品の成分とその加工
1.アルコール飲料
2.発酵調味料
3.その他の微生物利用食品
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