データ駆動型社会を生きる新しい時代の管理栄養士に向けた,公衆栄養学実習および栄養疫学実習の教科書。
データサイエンスリテラシーレベルの要素(読む・説明する・扱う)を取り入れ,データ駆動型の公衆栄養マネジメント活動展開の基礎を学べるように配慮。
書籍中のQRコードから,デジタルコンテンツ(動画,ワークシート等)が利用できる。
管理栄養士を目指す学生はもちろん,大学院生,若手研究者,現場の管理栄養士,健康に関わるデータ・サイエンスを学ぶ方にも役立つ一冊。
データ駆動型社会を生きる新しい時代の管理栄養士に向けた,公衆栄養学実習および栄養疫学実習の教科書。
データサイエンスリテラシーレベルの要素(読む・説明する・扱う)を取り入れ,データ駆動型の公衆栄養マネジメント活動展開の基礎を学べるように配慮。
書籍中のQRコードから,デジタルコンテンツ(動画,ワークシート等)が利用できる。
管理栄養士を目指す学生はもちろん,大学院生,若手研究者,現場の管理栄養士,健康に関わるデータ・サイエンスを学ぶ方にも役立つ一冊。
日本は2007年に65歳以上人口が全人口の21%を超える超高齢社会へと突入しました。2022年には29.1%と報告されており,少子化も相まって今後も高齢者割合は増加していくと予測され,2025年には約30%,2060年には約40%に達すると見られています。加齢に伴う慢性疾患の増大は,医療・介護にかかる社会の負担も課題となります。2011年以降は人口が減少に転じており,労働力不足,介護人材の不足といった問題も露わになってきました。このような社会に直面して,管理栄養士には食生活・栄養の専門家として,人々の健康寿命の延伸とQOLの向上を如何に図るかという重大なテーマを与えられています。
このマネジメントの過程においては,より確からしいデータや分析方法に依拠して価値判断・意思決定をしていかねばなりません。また,多職種が相互にそれぞれの現状や目的を理解して連携していくためには,過程を適切に共有(見える化)させていくことが求められます。ところで,地域診断ガイドライン2011によると「公衆衛生を担う専門家が,...個人・地域を対象にケアを行い,地域課題を軽減・解消していく一連のプロセス」と地域診断を定義しており,公衆栄養マネジメントと概ね同義と言えるでしょう。ひょっとすると異なるのは,マネジメントにおいて,より「個人」を重視する視点かもしれません。超高齢社会に直面する今,個別に異なる事情や価値観に丁寧に向き合うことからニーズを明らかにしていくことの重要さが増していることから,本書には質的調査に関する実習も組み込みました。もちろん,種々の食生活や栄養の調査のみならず,国保データベース(KDB)などのデータを分析する量的なデータを正しく扱えることが基本であることは言を俟たないところです。
本書は,栄養改善を中心としたマネジメントで必要とされる手技・情報の求め方を筆者・編者の英知を傾けて執筆・編集しました。栄養疫学の基礎である食事調査のノウハウもぎっしり詰め込みました。実習内容に関する詳説は「管理栄養士養成のための栄養学教育モデル・コア・カリキュラム」を参照いただけるように対応させ,実習に必要な手順とその解説で構成されています。学習目標の達成度を読者(学生)自身で判断できるようルーブリックを採用しました。加えて,今や多くの大学で拡大が進む授業のオンライン化にも対応できるオンラインコンテンツ満載の実習書を目指しました。管理栄養士を志す学生だけでなく,食事調査の実務に携わる大学院生や若手の研究者,分析の基礎を知りたい現場の管理栄養士,健康に関わるデータ・サイエンスを学ぶ方にも,きっと役立つ一冊になったと自負しております。行き届かない点については,建設的にご批判いただき改訂してゆきたいと思います。
終わりに,本書の出版にご理解を賜った株式会社建帛社,及び編者の果てしない理想に辛抱強くおつきあいくださった秦野佑紀氏に深く感謝申し上げます。
2024年 1 月
Part I 疫学研究の基礎
Chapter 01 疾病とその要因に関するエビデンス収集と活用
Chapter 02 疫学指標
Part II データ解析の基礎
Chapter 03 集計と解析(比較)の準備と統計検定の実際
Chapter 04 結果の可視化
Part III 既存資料を活用した疫学・社会診断
Chapter 05 保健統計の収集と比較
Chapter 06 人口構造,死亡率・罹患率とその要因の実態把握
Chapter 07 疾病と診療行為の関連把握
Part IV 地域の健康・栄養データの収集と解析
Chapter 08 データの収集と解析(質的調査)
Chapter 09 データの収集と解析(量的調査)
Chapter 10 食事調査の実施
Chapter 11 食事摂取基準の集団への活用
Part V 公衆栄養マネジメント
Chapter 12 公衆栄養プログラムの目標設定
Chapter 13 公衆栄養プログラムの計画
Chapter 14 公衆栄養プログラムの評価
Chapter 15 公衆栄養プログラムの展開
実践栄養活動のための地域社会等の実態把握方法,課題分析・地域診断の方法,公衆栄養プログラムの作成・実施・評価,結果のプレゼンテーションまで,事例と具体的な演習課題を通して身につける実習書。
栄養士・管理栄養士養成課程教科書。2024(令和6)年度から開始の健康日本21(第3次)に即した六訂第3版。健康日本21(第2次)の最終評価も掲載。その他,2024年2月現在の最新法令に準拠。
実践で役立つよう,今日的な課題にかかわるコラムや公衆栄養プログラムの展開例を多数掲載。最新の統計データに対応した改訂第3版。
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