教職課程「幼児,児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程」に対応。公認心理師等の養成課程でも教育心理学の基礎理論を学べる1冊。諸理論の現場での活用についても事例や演習を通して学ぶことができる。
内容紹介
まえがき
まえがき
はじめて教育心理学を学ぶ人にとって,情動,言語,認知,記憶,視覚,感覚統合等の脳機能の発達やメカニズムは難解に感じられるでしょう。理解しようと思っても専門用語が次々出てきたり,説明が抽象的だったりして,単語は知っているものの,具体的な子どもの様子が思い描けなかったりする経験が多いと思います。また,神経心理学に基づく脳の基礎理論が理解できていないと,これらが複雑に関連し合っている学習,自我や人格の形成,意思決定論,キャリア発達等の理解はさらに難解になってきます。しかしながら,教育心理学は,子どもの発達支援には欠かせない知識であり,学校における教育相談,生徒指導,進路指導とも密接に関係しています。さらに,近年課題になっている不登校の増加や暴力・非行の低年齢化,児童虐待,思考力の低下等に対応するためには教育心理学の知見は重要な役割を果たします。
そこで本書は,教員,養護教諭,保育士等,子どもの発達支援や教育に携わる専門職や,公認心理師,臨床心理士等,心理の専門職を志す人が教育心理学の基礎理論をわかりやすく学ぶことができるよう構成しました。また,諸理論が現場でどのように活用されるのかの実践例を紹介することで理論と実践をつなげ,教職課程における以下の科目の教科書や参考書としても幅広く活用できるようにしました。
・幼児,児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程(教育心理学)
・生徒指導の理論及び方法(生徒指導の理論と方法,進路指導を含む)
・教育相談の理論及び方法(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む)
・特別の支援を必要とする幼児,児童及び生徒に対する理解
各章末には演習課題を設けて学びを確認できる構成とし,専門用語や補足的な説明に関しては側注を読めば理解しやすいように編集してあります。また,さらに理解を深めたい人に向けての参考文献も章ごとに掲載してあります。
教育心理学は,一つ一つの理論に歴史と展開がありますので,本書を学習の入り口として,あの現象はこういうことだったのか,もっと学びたい等,思っていただける方が増えることを願っています。
2026年3月
編著者 本田恵子
目 次
第1章 心理学の体系と教育心理学
1 「こころ」はどこにあるのか
2 心理学の体系
3 教育心理学の体系
第2章 学校心理学の原理と方法
1 学校心理学の原理
2 学校心理学を構成する学問領域
3 学校心理学の方法
4 保護者への支援
第3章 乳幼児期から青年期の身体的な発達
1 発達について学ぶ意義
2 乳幼児期から青年期の身体的な発達
3 乳幼児期から児童期の運動・感覚の発達
4 感覚統合と作業療法
第4章 乳幼児期から青年期の心的な発達
1 乳幼児期からの認知・言語の発達
2 乳児期からの社会性・愛着の発達
第5章 学習心理学(学習の理論)―学ぶとはどういうことか―
1 学習とは何か
2 動機付け・欲求の理解―学校心理学的支援の基礎として―
第6章 認知心理学―記憶と知能―
1 認 知
2 記 憶
3 知 能
4 知能検査
第7章 協働学習とはどのように進むのか
1 カリキュラム・マネジメントと協働学習
2 協働学習の実践方法
第8章 教育評価―学力と行動の評価方法―
1 教育評価
2 個別アセスメントの中の学力の評価
3 行動面の評価―行動観察と機能的行動アセスメント―
第9章 個別最適な学び,学びの多様性への対応
1 個別最適な学び
2 学びのユニバーサルデザイン(UDL)の理論と実践方法
第10章 特別支援教育
1 特別支援教育の歴史と制度
2 特別支援教育に関わる支援者の役割
3 子どもの特性に応じた対応―発達障害の理解とアセスメント―
第11章 生徒指導に関わる心理学―生徒指導と非行臨床―
1 生徒指導の意義と原理
2 学校における暴力行為・いじめ・不登校の心理的理解
3 予防的真理教育
4 困難課題対応の実践―関係再構築に向けて―
5 非行臨床(学校・司法・立ち直り支援)
第12章 LGBTQ+の児童生徒の理解と対応
1 LGBTQ+に関する基礎知識
2 学校におけるLGBTQ+の児童生徒の現状
3 LGBTQ+の児童生徒を包摂する学校・体制づくり
この本をみた方に
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