クリア言語聴覚療法8

音声障害

著 者
発行年月日
2025年4月10日
ISBN
978-4-7679-4558-3
Cコード
C3047
関連タグ
定価 3,850(本体価格:3,500円) 在庫あり

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内容紹介

音声障害の基礎知識,臨床(言語聴覚士の役割,検査,治療),専門性を要する特殊な病態の対応まで網羅した入門書。さらに新しい音声治療を含めた最新情報も盛り込み,臨床の場でも役立つ一冊にまとめた。

まえがき

まえがき

 声は人が日常最もよく使用するコミュニケーション手段であり,声の不調すなわち音声障害は小児から高齢者までのあらゆる年齢層に起こるありふれた障害である。わが国において音声障害に対する言語聴覚士による介入が始まったのは1990年代である。その歴史は他の言語聴覚障害領域と比べて浅く,音声障害を専門とする言語聴覚士の数は比較的少ない状況が続いている。

 一方で,近年,欧米を中心に音声治療(voicetherapy)の効果やメカニズムに関する科学的根拠(evidence)が公表されるようになり,次第にその数を増している。例えば,ブローイング,ハミング,トリルといった,これまで世界中で広く行われてきた訓練法のメカニズムと有効性を科学的に裏づける報告の多くが2000年以降,特にここ10年で多数発表されている。音声治療の技法や有効性の科学的解明に伴い,音声障害と音声治療に興味・関心をもつ言語聴覚士が増えつつあることを実感している。

 本書の企画においては,新しい情報が数多く発信される時代にあって,時を経ても変わらない基礎知識と,選りすぐりの最新情報を盛り込むべく,音声障害の臨床と研究両面の最前線で活躍する言語聴覚士と耳鼻咽喉科医にご執筆いただいた。

 本書の内容として,第1章~第3章は音声障害の基礎知識である。音声障害とはどのような障害か,声をつくり出す身体のしくみ,声(音)の物理的特性,さらには音声障害を引き起こす様々な原因について解説した。続く第4章~第6章は音声障害の臨床である。患者の受診から治療に至る過程,医師と言語聴覚士の役割,検査,音声治療をはじめとする治療法についての知識をまとめるとともに,臨床における具体例にも触れることで,実践に生かせる内容とした。さらに,第7章では無喉頭者(喉頭全摘出術後),第8章では気管切開術後といった言語聴覚士の専門性と深くかかわる特殊な病態への対応を取り上げた。

 本書が言語聴覚士を目指す学生の入門書として,また音声障害の臨床に取り組む言語聴覚士諸氏のアップデートの指南書としてお役に立つことを心から願う。

 2025年3月

石毛美代子

目 次

第1章 音声と音声障害

Ⅰ 音 声

Ⅱ 音声障害

第2章 発声のメカニズム

Ⅰ 神経生理学

Ⅱ 呼吸調節

Ⅲ 喉頭調節 

Ⅳ 喉頭調節

Ⅴ 音声の物理

第3章 音声障害のメカニズムと原因疾患

Ⅰ 言語障害の病態と診断・治療の流れ
Ⅱ 音声障害の分類と各疾患の特徴

第4章 音声障害の診察

Ⅰ  音声障害の診療における医師と言語聴覚士の役割

Ⅱ 音声障害患者の診察の実際

第5章 音声障害の検査・評価

Ⅰ 検査の目的と種類

Ⅱ 検査・評価法

第6章 音声障害の治療

Ⅰ 治療法の種類

Ⅱ 音声治療

Ⅲ 外科的治療

Ⅳ 薬物治療

第7章 無喉頭音声

Ⅰ 喉頭がん治療と音声機能

Ⅱ 無喉頭音声のリハビリテーション

第8章  気管切開患者への対応

Ⅰ 気管切開とは

Ⅱ 気管カニューレについての基礎知識 

Ⅲ 気管切開患者のコミュニケーション機能

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書籍情報

シリーズ名・巻数 クリア言語聴覚療法8
書籍名 音声障害
著 者
分 野
シリーズ クリア言語聴覚療法
ISBN 978-4-7679-4558-3
Cコード C3047
定 価 3,850円 (本体価格:3,500円)
発行年月日 2025年4月10日
版型・装丁 B5 並製 2色
ページ数 240ページ
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