福祉ライブラリ

権利擁護と法 第2版

著 者
発行年月日
2026年3月25日
ISBN
978-4-7679-3454-9
Cコード
C3036
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定価 3,960(本体価格:3,600円) 在庫あり

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内容紹介

社会福祉士および精神保健福祉士養成課程「権利擁護を支える法制度」の教科書。法を駆使した意思決定支援を実践的に学ぶ。法改正への対応および介護現場でのハラスメント事例などを追加した第2版。

まえがき

はしがき

 介護保険法は,利用者の選択により,多様な主体から保健医療サービスや福祉サービスを総合的に受けることができる「利用者本位」のサービスを提供することを目的としています(第1条)。この利用者本位を実現するためには,利用者の権利が護られる必要があります。

 「権利擁護」について,2020(令和2)年6月に改定された日本ソーシャルワーカー連盟の「ソーシャルワーカーの倫理綱領」では,「ソーシャルワーカーは,クライエントの権利を擁護し,その権利の行使を促進する」と規定されています。その前文には,「われわれソーシャルワーカーは,すべての人が人間としての尊厳を有し,価値ある存在であり,平等であることを深く認識する。われわれは平和を擁護し,社会正義,人権,集団的責任,多様性尊重および全人的存在の原理に則り,人々がつながりを実感できる社会への変革と社会的包摂の実現をめざす専門職であり,多様な人々や組織と協働することを言明する」と述べられています。

 そもそも権利擁護における「権利」とは,生まれながらに有しており,物事を自分の意思によって,自由に行ったり,他人に要求したりすることのできる資格・能力です。また,「擁護」とは権利を行使するにあたって侵害されることを防ぐことであると考えられます。

 特に,重度の障害のある利用者であっても,能力がないと扱われずに,できるだけ本人の意思をくみ取り,支援することが権利擁護の本質と考えています。

 本書『権利擁護と法』では,権利擁護に関する法律と制度に一貫して流れる本質を理解することによって,社会福祉分野において,声を上げることができない,または,福祉の救済手段さえわからない人の権利を擁護するために,その人に寄り添い,その人の意思決定を支援しつつ,条文,判例などを利用して,自らが選択した法的判断の妥当性を第三者に対して論理的に説明できることを目的としています。また,国家試験の過去問題から社会福祉士・精神保健福祉士に求められる適性を理解し,将来,ソーシャルワーカーとして,利用者の権利擁護に関わる実務において,利用者の幸せづくりに貢献できる人材の育成に寄与できるよう,必要な知識と情報を整理しています。

 一方で,公益財団法人「介護労働安定センター」の令和6年度「介護労働実態調査結果」によると,介護労働に従事する労働者のうち,1年間で利用者からハラスメントを受けたと答えたのは24.2%であると報告されています。内容は「暴言(直接的な言葉の暴力)」が22.3%と最も多く,「介護保険以外のサービスを求められた」14.7%,「暴力」9.6 %,「セクハラ(性的嫌がらせ)」8.3%となっています。厚生労働省は全ての介護事業者に対し,カスタマーハラスメント(カスハラ)の対策を運営基準で義務付けるとしています。そのため,第2版では「ハラスメント対策」を追加し,その他の法制度の改正点,データも最新の数値に修正しました。

 最後に,本書を発行するにあたってご尽力をいただいた,株式会社建帛社の加藤義之氏に厚く御礼を申し上げます。

 2026年3月

 菅原好秀

目 次

第1章 権利擁護と法

第1節 権利擁護と法

第2節 宗教的理由による輸血拒否訴訟 エホバの証人事件

第3節 JR東海認知症徘徊死亡事故訴訟

第4節 婚外子(非嫡出子)の法定相続分についての訴訟

第5節 介護におけるカスタマーハラスメントの裁判事例

第2章 法と社会,憲法

第1節 法とは何か

第2節 法の適用と解釈

第3節 憲  法

第3章 民法および個人を守る法制度

第1節 民法総則

第2節 民法における物権

第3節 民法における債権

第4節 民法における不法行為

第5節 民法における親族・相続

第6節 消費者保護

第7節 児童虐待の防止等に関する法律

第8節 高齢者の虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律

第9節 障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律

第10節 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律

第4章 行 政 法

第1節 行政法総論

第2節 行政作用(行政活動)

第3節 行政庁の行為に対する救済

第5章 成年後見制度

第1節 法廷後見制度

第2節 任意後見制度

第3節 日常生活自立支援制度

第4節 成年後見制度の利用の促進に関する法律

第5節 成年後見制度利用支援事業

第6章 権利擁護と意思決定支援

第1節 意思決定支援と基本的人権

第2節 意思決定支援ガイドラインの比較

第7章 権利擁護に関わる組織,団体

第1節 家庭裁判所

第2節 法 務 局

第3節 市 町 村

第4節 社会福祉協議会

第5節 中核機関

第6節 児童相談所

第8章 労 働 法

第1節 労働法の基本構造

第2節 労働契約終了に関する法

第3節 女性の保護,障害者の就労支援

第4節 労働契約と法

第5節 幸福感と介護職の利殖との関連性―介護事故裁判を例として―

第9章 国家試験過去問題研究

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書籍情報

シリーズ名・巻数 福祉ライブラリ
書籍名 権利擁護と法 第2版
著 者
分 野
シリーズ 福祉ライブラリ
ISBN 978-4-7679-3454-9
Cコード C3036
定 価 3,960円 (本体価格:3,600円)
発行年月日 2026年3月25日
版型・装丁 A5 並製
ページ数 328ページ
関連タグ