令和元年9月1日
ネット上の書誌情報などの詐欺サイトにご注意を
日本書籍出版協会,2019年5月この著者の書いた書籍
イインターネット上で行われている「フィッシング詐欺」という言葉をご存知だろうか。総務省のサイトでは以下のように解説している。
「フィッシング詐欺とは,送信者を詐称した電子メールを送りつけたり,偽の電子メールから偽のホームページに接続させたりするなどの方法で,クレジットカード番号,アカウント情報(ユーザID、パスワードなど)といった重要な個人情報を盗み出す行為のことを言います。なお,フィッシングはphishingという綴りで,魚釣り(fishing)と洗練(sophisticated)から作られた造語であると言われています。」
同サイトによれば,最近では,パソコンのみならずスマートフォンでも同様の詐欺行為が増加しているということである。
近年,書誌情報などを扱うサイトを装った,このようなフィッシング詐欺が増えており,日本書籍出版協会では文書を作成し,注意喚起を促している。以下にその抜粋を掲載する。本紙の読者諸兄におかれても注意していただきたい。
近年,書影や書誌情報などを無断で掲載し,PDFファイルのダウンロードが可能とうたった海賊版サイトが散見され,当協会にも問い合わせが増えております。このようなサイトでは,書影,書誌情報等が掲載され,一見,クリックするとPDFファイルがダウンロードできるように見えます。
しかし,その中には,ダウンロードしようとする過程で利用者に個人情報を登録させ,クレジットカード情報等を盗み出す「フィッシング詐欺」サイトもあり,ウイルス感染のおそれすらあるものもあります。
問い合わせ先が掲載されていない,あるいは問い合わせフォームを送っても放置されるケースがほとんどで,問い合わせをした際に漏洩した個人情報が悪用されたり,また対応を外部に委託すると,二次被害ともいえる多額の費用が発生するケースもあります。
このようなサイトの大半では,実際には書籍の本文が掲載されておらず,書籍販売サイトから無断転用した書影等を掲載しているにすぎず,しかもコンテンツが掲載されていないため,販売に直接与える影響がないケースがほとんどです。
出版社や著者・著作権者にとっては,極めて不愉快で不気味なサイトであり,自社の刊行物を表示したサイトで詐欺行為が行われるのは許しがたいことと存じますが,その対応にはくれぐれもご注意いただければ幸いです。
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